2022年夏、大須ういろはういろの新しい楽しみ方を提案します。それは、「ういろのこな」からういろをおうちで手作りして、できたてを味わうスタイルです。「ういろのこな」は7月中旬から直営店、オンラインショップ、キヨスクなどで販売する新商品。その名の通り、ういろを作るための粉です。

商品づくりの出発点は、「ういろって何?」というお客様の声でした。実は、ういろを召し上がったことがあっても、「お米の蒸し菓子」と認識されているケースはあまり多くはないのです。お米を使っているがゆえに、温度変化に敏感であることもあまり知られていません。ういろは、ひやごはんと同じく、冷めると食感が変わってしまうので、寒い場所に置かれていた場合は適宜温めることがおいしさのポイントです。こうした特性を商品説明だけではなかなか伝えづらいのが私たちの悩みどころでした。また、当社の工場で体験教室を開いた際、参加したお子様たちがういろの形づくられていく様子にとても興味を持ち、楽しんでくれたことも、きっかけの一つです。お米の粉を使っていること、蒸して作っていること、温度によって状態が変化すること。こうした特徴を実感し、愛着を持ってもらえるのが、お客様の手によるういろづくりだとたどり着きました。

商品開発に当たっては、当社の工場長が「おおすういろの“もっちりういろ”をできるだけ簡単に作れるように」と試行錯誤を重ねました。

「材料の配合や手順は、これまでアイデアの蓄積があって、それを実現できるように努めました。作り方はシンプルですが、ういろには“蒸す”工程があります。簡便性を考慮して電子レンジでも試してみましたが、あまり良い食感にならず、やはりういろ作りの本質を大切に、お客様にも蒸していただく事にしました。じっくり蒸すことで生まれる、ういろ独特のもっちり感をご家庭で体感してもらえればと思います」。

手作りういろは、「ういろのこな」に熱々のお湯を加え、混ぜて、蒸して、冷蔵庫で寝かせてできあがり。味には、白、抹茶、黒、きなこがあります。例えば、白のういろのこなに加えるお湯を、お好みのコーヒーや紅茶に変更するアレンジもOK!芋や栗、かのこ豆などを加えてもおいしく仕上がります。冷蔵庫で寝かせる時間も、目安を手順書に記載していますが、お好みで長めにしたり短くしたりして、温度によって変化する食感を楽しむこともできます。様々なバリエーションのアレンジを楽しめることが手作りの魅力です。

しろ調理例
まっちゃ調理例

また、キヨスクで販売するのは「体験をおみやげに」してもらいたいという考えからです。お子様のお菓子づくりや親子でのおやつづくりといった体験のプレゼントとして役立てていただければ幸いです。

そして何より、「昔ながらの本格的なういろを、できたてのベストな状態で味わう。そのおいしさをぜひ感じてほしいです」と工場長は強調します。

私たちは、お客様の手作り体験やアレンジを、SNSなどで見かける日を楽しみにしています。是非、Instagramに「#ういろのこな」のハッシュタグをつけて出来上がったういろを投稿していただけたらと思います。そこは想像を超えるアイデアでいっぱいかもしれません。新しいコラボレーションも生まれるかもしれません。

くろ調理例
きなこ調理例

ういろの本質を実感し、オリジナルの味わいも生み出せる「ういろのこな」。自分で作るからこそのおいしさと楽しい時間も体感できるのではないかと考えています。