— 製造部で職人としてういろづくりに携わる木村俊明課長は、和菓子づくりに昔から興味があったのですか。大須ういろに入社した経緯も教えてください。

大須ういろに入社するまで、まったくお菓子をつくったことはなく、製菓業とも縁がなかったんですよ。
実は21年前までは鉄工所に勤めていました。会社が廃業したので新しい仕事を探していたところ、見つけたのが大須ういろの求人情報です。ういろのフィルムパック機のオペレーターを募集していて、和菓子は未知の世界でしたが、機械関係の仕事なら何とかできるだろうと思ったのです。大須ういろには子どもの頃から馴染みがありましたし、未経験ながらおもしろそうだと入社を決めました。

— どのような業務を担当していますか。

入社して半年間ぐらいはオペレーターをして、その後、製造の一通りの工程を経験しました。今は、棹タイプのういろとひと口ういろに携わり、生地を混ぜて練る工程と、フィルムパック機を運転して包装する工程を担当しています。

— 作り手として難しいと感じるところはどこでしょう。

材料の配合です。製品の土台となるので、ここをミスするとすべてが台無しになってしまいますから。担当した初めの頃は、しっかりと一つひとつ慎重に確認して進めていたので間違いはなかったのですが、習得して体が自然に動くようになってきた頃にミスをしたことがあって…。材料も時間もむだになってしまうので本当につらいです。間違いがないように意識しながら迅速に作業するのはプレッシャーも感じますが、重要なところなので気を引き締めて取り組んでいます。

— 反対に、どんな時に喜びを感じますか。

トラブルなく目標通りに一日を終われることが何よりの喜びです。特に人の手のかかる工程が多い日は、もしトラブルがあるとやり直しをするのが大変なので、生産計画通りに進むと気持ちいいですね。もし、機械に不具合が発生するようなことがあれば、自ら全力で修理に当たります。以前は、修理をメーカーの人に任せていましたが、早く直して早く製造を再開したい一心で手伝っているうちに自分でできるようになりました。今は担当になり、何か起こればスピーディーに対応しています。こうして機械を任せてもらえるのもうれしいですね。任されたからには責任を持ってきちんとやり遂げたいと思っています。

— 仕事をする上で大切にしていること、心がけていることは何ですか。

お客様の「手元に届いた時」に、おいしい状態であることを心がけています。ういろはできあがった時点がゴールではなく、お客様が召し上がる時こそが重要。特に、寒さが影響しがちな冬は、配送したり店頭に並べたりする過程で、なるべく食感などが変化しないよう、配合を工夫するなどしておいしさをキープする努力を重ねています。

— 今後はどんなことに挑戦したいですか。

お菓子づくりは基本が大切です。だから、様々なういろのベースとなる「白」をよりグレードアップできないかと思っています。基本がおいしくなったら、自ずとほかの製品も味わいが上がるはずですから。

— 大須ういろという会社の魅力を教えてください。

みんなで励まし助け合えるところです。それがなかったら、ここまで続けられてきたかどうか…。たとえば、ういろバーの製造が始まった当初、それまでと異なる方法を試しながら生産性を上げるのに時間がかかりました。売れ行きは好調で注文が増え、生産目標は高いのですが、製造ペースが追いつかず、在庫が減っていくばかりという状況だったんです。そんな中で、全員がどうすれば目標を達成できるのかを考え、効率化を探り、新しい機械も取り入れ、協力して改革を進めました。生産管理の責任の重さを痛感しながらも、みんながいたからがんばれたのです。仕事の中にこうした熱意や人情味が感じられるところが魅力です。

プロフィール
木村俊明
役職:製造部 課長
出身地:愛知県豊明市
仕事内容:ういろ・ひと口ういろの生地の練り、フィルム包装